「ソニック・シーズニング」という言葉をご存知でしょうか? 料理の味に関係する要素として、“音”に注目した考え方です。こちらでは、この「ソニック・シーズニング」の概要や、味覚と聴覚の関係についてお話しします。
■ソニック・シーズニングとは?
人間の五感は互いに影響を与え合っています。味覚ととりわけ深く関係しているのが嗅覚です。さらに、視覚の影響も大きく、パティシエ業界では「美味しそうに見えるお菓子」「美しいお菓子」を作ることも重要視されています。
さらに、近年になり注目されているのが、聴覚が味覚に与える影響です。具体的にいえば、食べ物を食べている時に聞こえてくる音楽や効果音が、味に影響を与えると考えられています。この効果は、「ソニック・シーズニング(音の調味料)」と呼ばれ、実際に研究が進められています。
■音楽が食事に与える影響
ソニック・シーズニングの考えでは、聞こえる音によってその時食べている食べ物の味が変わってくるということになります。具体的にどんな音で、どんな味の変化が起こるのでしょうか。
まだ、研究段階のため、明確な関係性は判明していません。しかし、高音を聞くと酸味や甘さを感じやすくなり、低温を聞くと、旨味や苦みを感じやすくなることがわかっています。
さらに、研究が進むと、より深い関係性がわかっていくかもしれません。
つまり、お菓子を食べる時は高音を聞いたほうが、甘みが際立つということになります。ソニック・シーズニングに興味がある方は、試しにいろいろな音楽を聴いた際の味の変化を確かめてみてはいかがでしょうか。
■未来のパティシエは音を操るのかも
すでに、視覚が味覚に与える影響は明らかになっており、多くの調理専門学校では料理の外観に関する授業も行われています。
今後、ソニック・シーズニングの研究が進むと、音環境で味を意図的に変化させられるようになるかもしれません。そうなると、音楽にこだわる飲食店が多くなるほか、音に関する授業を行う調理専門学校も一般的になるでしょう。
パティシエの世界でも音によって味を変化させるのが当たり前になるかもしれません。パティシエを目指す場合は、音と味の関係性について知っておいて損はないでしょう。
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味以外の方向からお菓子にアプローチしていくのも面白いものです。ソニック・シーズニングもそうしたコンセプトのひとつ。今後は一般的になっていくかもしれませんので、今から注目しておきましょう。
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